教育の基本は普通校と変わりませんが、障害種に配慮した教育をするのが特別支援学校・養護学校です。
集団学習
子どもたちはみんな学校が大好きです。登校し、クラスがあり仲間がいる中で受ける授業は刺激にあふれていて家庭の中では得られない経験をすることができます。障害の重い子どもたちは、見たり聞いたり触ったりすることが中心の感覚授業や、自分の身体を動かしたりリラックスをする練習をする運動的な授業が多くなります。この写真はクラス対抗でラグビーをしているところです。
全員が参加する行事としては運動会や遠足、宿泊学習、学習発表会などがあります。
個別学習
学校によって個別学習の中身は大きく違いますが、子どもの状態、状況に応じて個別の教育目標が設定されています。子どもたちは個別学習の時間になると場所を変えたり、先生と1対1になったりしながら、歩行を目標にしている子には歩行訓練、呼吸に目標をおいている子には呼吸訓練、というように教育目標に応じた授業を受けることになります。また、学校に通うには体力がないといった子どもたちの特別なニーズに応えるために先生が家庭に出向いて指導をする訪問学習といった形もあります。
プール学習
特別支援学校・養護学校のプールは温水なので5月~11月という長い期間学習することができます。
水中での運動が健康にいいことはよく知られています。特に筋緊張の強い子供たちにとっては気持ちよくリラックスできたり、陸上では難しい姿勢の変換を容易に体験することができます。また水に入るだけで血行や呼吸状態の改善を図れるなど、数えきれないほどたくさんのメリットがあります。
交流
横浜市では障害のある児童生徒が障害の状態に応じた適切な教育を受けるとともに、社会性を養い、より一層の好ましい人間関係を育てるため交流教育を積極的に推進しています。その上で居住学区にある小・中学校との交流をするか否かは各自で選択することができます。
地域での生活をより豊かにするために、また本会の理念である「住み慣れた地域で自分らしく暮らす未来を!」で目指している住み慣れた街で暮らすという事のためにも地元で友達を増やし、その友達との交流を広げることはとても大事なことだと思います。
訪問授業
健康状態や家庭の事情等で通学が困難な児童・生徒には自宅や施設に教員が訪問し、授業を行っています。
指導内容は学校の教育内容に合わせて、児童生徒の実態及び状態を考慮しながら訪問の回数、時間等を決めて行われます。
行事などを中心に通学している児童生徒と一緒に学習して交流するスクーリングを行う時間もあります。
2020年の春、新型コロナウィルス流行により緊急事態宣言が発動され学校に通えない日々がありましたが、そのおかげでICT(情報通信技術)を活用したオンライン授業が普及し、訪問籍であっても学校にいるクラスメイト達と一緒に授業を受けられる機会が増えました。
これからはオンライン授業も選択肢のうちの一つとなり、ますますニーズも高まりそうです。